GSXオリジナル第二弾
500シリーズは、大人の為のデジタルである事を意識し
「流線型で一体感が表現されている」事がコンセプトです。
この一体感と流線型をモチーフとしたのが「昆虫(インセクト)」でした。
この500シリーズで採用した特徴の一つが、重なり合うようにつなげらて
いく「キャタピラータイプ」です。
通常の重なりとは違い、複雑な駒が、一つ一つパーツとして組み込まれて
重なりあう為、仕上げ、塗装においても細心の注意が必要とされ、
発売当時は「ブラス」という加工のしやすい素材を使用しておりました。
しかし、その後ステンレスでその加工が可能になり、2002年以降の後継
501シリーズから全てのパーツを「ステンレススティール」で生産しています。
GSX500 INSECT GSXは、大人のデジタルを意識したラインとして「GSX500インセクト」を発表しまし た。
GSXは、個性をテーマに「質感」「存在感」を打ち出してきましたが、この「500」は、今までの時計造作を根底からくつがえす程のインパクトをもった造形美学に徹底したデジタル・ウォッチです。
さらに手作りによる徹底した品質管理を「純国産」で実現し、複雑でありながら、絶妙に組み合わさったパーツとパーツの集合体が滑らかな美しいア-ティカルな印象を演出します。
インセクト=昆虫を指し、時計のデザインには、古代昆虫の三葉虫やかぶとがに、「H.R.ギーガー」のエイリアンの造形美を参照にしています。
美しさを表現するということは難しいことです。それは人によって感性が異なるからです。
GSXは美しさを形でとらえるのではなく、質感や使い心地を追求することで実現しました。そして、その結果が「美しいフォルム」であるという結論に達しました。広い年齢層、広い使用用途に対応しつつ、品格をもち、知的で、つい覗きたくなるような魅力を提供することをテーマに「機能を追及」することにかける費用を全て造形の創作に費やしました。
その複雑なパーツの集合体は当初予定していたステンレス・スティールでは加工が困難であるため、プラス素材を使用していますが、表面加工を職人がステンレス・スティールと同様に、同じ素材を使用し丹念な仕上げをしているため、ステンレスと同等のほぼ近い質感と耐久性を持ちます。
このように、「500」のインパクトは「重なりあい、共鳴しあう金属の美しさ」と言えます。
500は極めて特殊なカテゴリーに位置するモデルといえます。
カジュアルウォッチというには単純すぎる、「品格」「質感」「存在感」を持ち合わせます。今まで、「デジタル」は玩具だという認識を持っていた年配層にも充分通用しつつ、若い世代には、「なんか他のとは違う」という確かな印象を与えます。
それでいて、価格はファースト・モデルは戦略的に買い得感の強い構成をしています。ストリート・ウォッチというカテゴリーから外れつつ、高額な舶来デジタルとはまた異なり、最近の傾向である「機能の追及」をあえて拒否し、単純に「使用していてカッコイイ」という「感覚」だけを大切に表現しました。
デザイナーは「寺島かおり」。女性時計デザイナーで、セイコーのデュ-アなどを手がけます。
クリエイティブ・ディレクターの石田の意向での採用で、「デュ-ア」の女性的な感覚をもつ「男」の装飾品をという方向性から、前述のテーマを決定し、この造形の生産に至りました。
バンドのケースの一体感、バンドの弧を描くしなり具合、全方位から見ても変わらないデザインの存在感、そして、装着時の「使い心地」。どれもが、今までに体感したことのない未知の感触であること。
この「共鳴しあう金属の美しさ」は言葉に表現することは不可能です。
※発売当時資料