無駄の無い厳選されたマテリアル(素材)で製造された、シンプル(明快)なシリンダーケース・バンドをベースに文字盤・針等の色・形の組み合わせで街に溶け込むような「日常の芸術」をイメージとしてデザインされています。
ドイツの質実剛健「インダストリアルデザイン」を意識したデザインになっており、針を波線にし、あえて夜光を排除しました。
クロノグラフは時計の時間を見る事だけを考えた結果、クロノからはデザインを優先させる日付をなくしました。
ブルーフェイス、シルバーと白を組み合わせた文字盤は逸品です。
1998/Blue Christmas Collection
これからは「SMART」という言葉がキーワードになっていく。
薄いとか、小さいとかそういう事では無く「SMART=洗練・知的」という
意味でのキーワードである。モノの本質とは何なのか?モノが使いやすい
現状になるためにはどうするのか?
そしてどんなお洒落感覚を訴求していくのか?
時計にとって最も使いやすいサイズは? 機能は?
そして、それがデザインの感性であり、個性的であるためには
どうしたらいいのか?GSX SMARTはそんな「?」からプロジェクトが
はじまった。
因みに、「SMART」の意味を「スリム」であることのように
体型などを意識して使うことがあるが、本来の意味は
「行動が格好いい」「頭の回転がいい」「抜け目がない」という意味で
「行動やその人の魅力」を表現する言葉なのである。
もともと「SMART」は、その名前から受ける印象とは程遠い「無骨」な
風情をしていることをテーマとして開発されていった。
GSX900から開発された「GSX」のプロジェクトにおいて構想はその次に
始まるものの、500、700シリーズが先行試作され、結局は1997年12月に
900の次を受けて発表された。
当時は世界的に「インダストリアルデザイン」が注目されており
シンプルなケースに時計を表現するスタイルが流行の兆しを
見せていた。しかし、日本においては、機能を満載した近未来感覚の
時計が人気を得ており、本質という意味から言うと、海外とは
全く異なった市場を形成していたのである。
日本では「売れるモノ」がいいモノであり、プレミアがつくモノほど
「価値のあるモノ」であったのだ。でも、本当にそうなのだろうか?
というのが「GSX SMART」の提議なのである。GSXは「いいモノ」を
一言で「眺める時間が多くなるもの」と考えてきた。
時を計るものが時計だという概念は持たない。
それが 「GSX SMART」である。
※発売当時談